既に友達は日本のガイドブックで目星を付けていて、ヴィレッジにあるMarket Tableというところに行きました。最近は日本のガイドブックのほうが情報が早くて、日本からのお客様に新しいお店を教えてもらうことも多いです。
木曜でも店内は混み混み。予約して行って良かったです。人が多くて店内を撮れませんでしたが、煉瓦の壁に白と黒のインテリアで統一された店内は、カジュアルながら、清潔感があり、コージーな感じでした。(内部写真は↑のリンクのHPでご覧ください)
ワインのリストが多く、ワイン好きの友達のチョイスで飲んだ白ワイン2種(シャブリとサヴィニヨン)は、ワインに疎い私でも分かるほどいいレベルで、とってもおいしかったです。
ワインをメインに軽ーく食べようということで、こんなセレクトをして2人でシェアしました。
ほたてのアペタイザー(ライム、パイナップル、シーソルト)。ライムとパイナップルをシーソルトでちょちょっと合えただけですが、素材がとても新鮮なので、かえって味が引き立ちました。
たこのグリルとグリークサラダ。これもシンプルなんですが、タコ自体のうまみが出ていてとっても美味。
舌平目のソテー。これもプリップリで、付け合わせもおいしかった。
シーフードがメインのこの店の素材はどれも刺身にでも使えそうに新鮮で、素材が良いと、凝っていろいろやるより、ほんのひと工夫するくらいのほうがおいしいのね、ということを実感しました。
暗くて外観が撮れなかったので、これはお店のHPからお借りしました。窓が大きくて、昼間はきっと光が沢山差し込んで居心地いいだろうな。今度はランチに行ってみようと思います。
ワインが本当においしくて、久々に千鳥足になって、バスターミナルまで友達に送って行ってもらっちゃいました。しっかり者の友達は私の宝だよ。れいちゃんありがとうね。今度は日本でおごるからね❤
Market Table
54 carmine street new york, ny 10014
(212)255‐2100
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さて、高村智恵子の本です。高村光太郎の「智恵子抄」でもお馴染みの智恵子ですが、もともとは画家で、それはそれは才能に溢れた人だったようです。これは、精神を病に侵され、入院してから作り始めた「紙絵」を集めた本ですが、智恵子の紙絵、大好きです。私がこの本を買ったのは、まだ20代だったと思いますが、衝撃的でした。それ以来、約30年、手元においては時たま眺めていますが、時代を超えても決して色褪せない創造性にいつも心を打たれます。
では、少し中身を紹介しますね。
お花や身近なものを題材にして、最初はお見舞いの包装紙などを使っていたそうです。
造形のとらえ方がすごく立体的。色もとてもきれい。
何だか懐かしさを覚えます。
身近にあるものの観察眼が鋭い。
精神を病んでも、彼女の創造世界は生き生きとしています。
マチス風のものもあります。
お見舞いの品々も題材になりました。
智恵子は、この紙絵を光太郎にしか見せなかったそうです。愛する人にだけ見せたい宝物。 この紙絵を見ると、穏やかな中にも深い愛情と激しい創造への情念を感じずにはいられません。
それと同時に、自分が画家であるがゆえに、希有な芸術家を夫に持ってしまった人間の苦悩が垣間見えるようです。この本には光太郎の手記や詩を始め、智恵子自身の文章、智恵子の闘病に付き添った姪の談話など、読みごたえのある資料が沢山載っています。智恵子を知らなくても、このレトロ感たっぷりの紙絵には、今でも私達を惹きつける魅力があるのではないでしょうか。
「智恵子紙絵」 愛蔵版 ちくま書房